【2026年6月刷新】Studioの新基盤でSEO対策できます

【2026年6月刷新】Studioの新基盤でSEO対策できます

【2026年6月刷新】Studioの新基盤でSEO対策できます

記事執筆者

伊藤 亨祐

株式会社LeveL.Lの代表取締役。 SEOではアクセスを集めるためのユニークなアプローチを得意としており、メディアの新規設計とグロースが得意。 テクニカル面も明るいため内部構造や診断でもお困りの際は弊社へお問い合わせください。

「Studioは実装が早くてデザインも綺麗。でもSEOがネック」——制作の現場で長らく言われ続けてきた評価です。

ただ、私の体感は少し違っていて、旧基盤でもTOPページの「エリア×業種」キーワードなら上位表示の実績はありました。弱かったのは事実ですが、「上がらない」は言い過ぎだった、というのが本音です。

そして2026年6月11日、Studioの公開サイト基盤がSSR構成に刷新され、CMSとしての明確な弱点が消えつつあります。この記事では「なぜ弱いと言われたのか」の仕組みから、新基盤で変わったこと、切り替え時の注意点まで解説します。

そもそもStudioのSEOが「弱い」と言われてきた理由

旧基盤はCSR+SPA|HTMLの中身がほぼ空だった

旧基盤のStudioサイトは、SPA(Single Page Application)+CSR(クライアントサイドレンダリング)という構成で公開されていました(※1)。

かみ砕くと、サーバーから返ってくるHTMLはほぼ空っぽの「箱」だけで、中身のテキストはブラウザ側でJavaScriptが後から組み立てる方式です。人間が見る分には何の問題もありませんが、検索エンジンからすると「ソースを開いたら本文がない」状態です。

GoogleのクローラーはJavaScriptを実行できますが、その処理は「クロールしてHTMLを取得→レンダリング待ちの列に並ぶ→JavaScript実行後にようやく中身を認識」という段階を踏みます(※2)。この待ち時間が発生する分、通常のHTMLサイトと比べてインデックスや評価が遅れやすい構造だったわけです。

要するに、Studioの運営側はSEOを考慮していない通信方式を採用していた、ということです。デザインツールとしての完成度が高かっただけに、ここだけが本当に惜しかったんですよね。

インデックスの遅れは下層ページとCMSで顕著だった

この遅れ、SEO実務で特に効いてくるのが下層ページとCMS(記事)ページです。

TOPページはクロール頻度が高く、被リンクや指名検索の受け皿にもなるため、多少レンダリングが遅くても拾われやすい。一方で下層のサービスページや、CMSで量産していく記事ページは、クローラーが割いてくれるリソースが限られます。「記事を公開したのに何週間もインデックスされない」「Search Consoleで『クロール済み – インデックス未登録』が積み上がる」という相談は、Studioサイトで本当によく受けました。

つまり旧基盤のStudioは、ページ数を増やして戦うタイプのSEOと構造的に相性が悪かったんです。

【実体験】旧基盤でも「上がるキーワード」はある

TOPページの「エリア×業種」なら上位表示できる

とはいえ、「Studioだから上がらない」と切り捨てるのは正確ではありません。

あくまで私の対策による実績ですが、旧基盤でも勝負できる領域はありました。それがTOPページで狙う「エリア×業種」系のキーワードです。実際に当社の支援でも、旧基盤のStudioサイトで地域系キーワードの上位表示を実現している実績があります。

理由はシンプルで、この手のキーワードはほぼ「TOPページ1枚の勝負」だからです。前述の通りTOPページはインデックスの遅れの影響を受けにくく、タイトル・見出し・コンテンツを丁寧に設計すれば、CSRのハンデを背負ったままでも十分に戦えました。

とはいえ競合もSEO対策するので、下降する可能性もありますし、studioを使うことがリスクと捉えていたことには変わりないです。フライパンとIHでどれだけ本格的な中華料理を作れるとしても、中華鍋とガス火で作る中華料理には敵いませんからね。同じことをやったとしてもCMSによる違いが発生するのはこういう意味合いです。

弱かったのはコラム型のコンテンツSEO

逆に、コラムを積み上げて検索流入を伸ばすコンテンツSEOは明確に不利でした。

記事型のSEOは「早くインデックスさせて、評価をされて、また記事を作って」の繰り返しです。その入口であるインデックスが遅い時点で、WordPressと同じ土俵に立てていませんでした。評価をためる段階においてもソースに文章がないので評価のされようがないわけです。当社がお客様のプラットフォーム選定で「コラムで集客するならStudioは避けましょう」とお伝えしてきたのは、この構造が理由です。

ちなみに当社では、この弱点を裏技的な構成で回避していました。サイト本体はStudioで作りつつ、その配下にWordPressを設置して、コラムだけWP側で投稿する運用です。デザインと更新の楽さはStudio、インデックスされやすさはWordPress、といいとこ取りをする形ですね。実際にこの構成でコラムからのアクセスを伸ばした実績もあります。逆に言えば、旧基盤のStudio単体ではコンテンツSEOが厳しかったからこそ、こんな手間をかけていたわけです。

技術的な要件が極めて高いので、くれぐれも上記の手法をstudioの管理者や制作会社に見せると苦言を呈されるのでオススメはしません。笑

「上がるキーワードもあるが、CMSとしては弱い」——これが旧基盤の正確な評価だったと思います。

新基盤で何が変わったのか|SSR+MPA+CDNキャッシュ

サーバー側で完成したHTMLを返すようになった

2026年6月11日、Studioの公開サイト基盤が刷新されました。新基盤はMPA+SSR+CDNキャッシュの構成で、サーバー側でレンダリングした「完成品のHTML」をそのまま返すようになっています(※1)。

これが何を意味するか。テキストやメタ情報が最初からHTMLに含まれているので、検索エンジンはレンダリング待ちなしでページの中身を認識できます。前述した「下層ページとCMSのインデックスが遅い」という弱点が、仕組みのレベルで解消される方向に変わったわけです。

さらに、生成済みHTMLをCDNにキャッシュして配信するため、表示速度と安定性も向上しています。2026年6月11日以降に新規作成したプロジェクトでは、この新基盤が標準です(※1)。

WordPressのようなSSR型CMSに対して負っていた構造的なハンデが消えた。これは「StudioでもコンテンツSEOを提案できる」という、プラットフォーム選定の前提が変わる話です。

AEO(AI検索対策)への効果は「対策次第」

公式ヘルプでは、新基盤はAEO(AI検索最適化)の観点でもメリットが期待できるとされています(※1)。AIツールがHTMLからテキストを取得しやすくなる、という理屈です。

ただ、ここは冷静に見てください。理屈としては正しいですが、あくまで「AIに読まれやすい土台ができた」だけの話です。読まれた先で引用・言及されるかどうかは、コンテンツの中身と設計次第。基盤が変わったからAI検索に強くなる、という単純な話ではありません。後述しますが、AIO(AI検索最適化)で結果を出すには基盤とは別の打ち手が必要です。

それでも勘違いしてほしくないこと

基盤が変わっても「やるべきSEO」は変わらない

新基盤になっても、タイトル・ディスクリプション・見出し構造・altテキストといったSEOの基本設定は引き続き自分で行う必要があります(※1)。

そもそもSEOの本丸は、キーワード設計と検索意図を満たすコンテンツです。基盤刷新は「マイナスがゼロになった」話であって、勝手にプラスが積み上がる話ではありません。「新基盤にしたのに順位が上がらない」というご相談が今後増えると予想していますが、それは基盤ではなくコンテンツ側の問題です。

自社サイトの現状を確認したい方は、当社の無料SEO診断ツール「Lチェック」をご活用ください。登録不要で71項目をチェックできます。

Lチェックはこちら

WordPressとの使い分け|維持費は正直かかる

じゃあ全部Studioでいいのかというと、そうでもありません。正直に言うと、維持費はかかります。

Studioは月額課金のプラットフォームなので、独自ドメインでの本格運用には有料プランの契約が継続的に必要です。レンタルサーバー代だけで回せるWordPressと比べると、ランニングコストは基本的に高くつきます。

それでも、実装までの早さ、デザインの担保しやすさ、そして初心者にとっての管理の楽さ(プラグイン更新もセキュリティ対応も不要)を考えると、月額費用は「保守を外注したと思えば安い」というのが私の感覚です。社内にWebノウハウがない会社ほど、Studioの恩恵は大きいと思います。

あとは本当にここ最近でWP経由のアタックが増えていてセキリュティ的な脆弱性が話題になっていることですね。見知らぬユーザーが増えていて、海外サイトに内部リンクを飛ばす記事が作られていたり、ページ自体が見えなくなったりとご相談が増えています。

「studioがアタックされた」って聞かないので(ログインもGoogle連携とかあるし)もしSEOが担保できれば一気にstudioに流れる層も増えそうですね。

既存サイトを新基盤へ切り替える際の注意点

自動では切り替わらない|旧プロジェクトは手動対応

注意点として、2026年6月11日以前に作成したプロジェクトは、切り替え操作を行うまで旧基盤のまま公開され続けます。Studio側から強制的に切り替えられることは現時点ではありません(※1)。

つまり「Studioを使っているから自動的に恩恵を受けられる」わけではないです。今後の新機能や改善は恐らく新基盤を前提に提供されるので、既存サイトの運用者は切り替えを検討する価値があります。

管理画面からワンクリックで切り替えが可能です。

GTM・カスタムコード周りは要チェック

切り替え前に必ず確認してほしいのが計測周りです。

旧基盤はSPAだったため、GoogleタグマネージャーでHistory Changeトリガーや仮想ページビューを設定しているケースがあります。新基盤ではページ遷移のたびにHTMLが読み込まれるため、これらの設定が不要になったり、二重計測の原因になったりします(※1)。カスタムコードや外部スクリプトも、ページ遷移後の動作が変わる場合があるので、切り替え後の検証は必須です。

「切り替えたら数値が倍になった(ように見える)」は普通に起こり得るので、計測に自信がない方はご相談ください。

【おまけ】BtoBのAIO対策は「事例の整備」で結果が出ています

最後に、基盤の話から一歩踏み込んだ実務の話をさせてください。

今、当社がBtoB企業のAIO(AI検索最適化)で最も手応えを感じているのが「導入事例の整備」です。ChatGPTなどのAIに「〇〇に強い会社」を尋ねた際、AIは各社の事例ページの背景や実績を文脈として読み取り、企業の信頼性を判断する材料に使っている——これは私見ですが、実際に事例を整備したお客様で言及のされ方が明確に変わっています。

やることはシンプルで、事例を業種別・課題別にカテゴライズし、各事例の詳細文章は手作りで作り込むことです。AIで量産したテンプレ事例ではなく、「どんな課題があり、何をして、どんな数字になったか」を固有名詞と具体性を持って書く。地道ですが、ここで差がつきます。

そしてこの施策、効果検証ができるようになったのが大きい。2026年5月13日のアップデートで、GA4のデフォルトチャネルグループに「AIアシスタント」チャネルが追加されました(※3)。ChatGPTやGeminiなどからの流入が標準レポートで確認できるため、AI経由の流入とそこからのCVが出ているかを数字で追えます。「AI対策って効果あるの?」に、データで答えられる時代になりました。

新基盤のStudioはCMSで事例ページを整備するのに十分な環境です。事例コンテンツの設計からご支援できますので、興味のある方はお問い合わせください。

まとめ|Studioを自信を持って提案できる時代に

Studioの新基盤について、実務者の目線で解説しました。

旧基盤のStudioは「TOPページのエリア×業種なら戦えるが、CMSとしては弱い」ツールでした。それが2026年6月の基盤刷新で、SEO面の構造的な弱点が解消されつつあります。実装の早さとデザインの担保しやすさという元々の強みに、SEOの土台が加わった形です。

ただし、基盤はあくまで土台です。キーワード設計、検索意図を満たすコンテンツ、そしてAI時代の事例整備——やるべきことは変わりません。「Studioで作ったけど集客できていない」「新基盤に切り替えるべきか判断できない」という方は、お気軽に当社へお問い合わせください。


参照元

※1 Studioヘルプ「Studioの公開サイト基盤」
https://help.studio.design/ja/articles/15444819-studioの公開サイト基盤

※2 Google検索セントラル「JavaScript SEO の基本を理解する」 https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/javascript/javascript-seo-basics?hl=ja

※3 Google アナリティクス ヘルプ「Google アナリティクスの新機能」 https://support.google.com/analytics/answer/9164320