【定期】最新のSEOコアアップデート概要と個人的所感を更新する記事

GoogleのSEOコアアップデートに振り回されるのって正直しんどいですよね。ちょっと前まで順位が安定していたのに、突然圏外に飛ばされたり、逆に謎に上がったり。特に実店舗やECを運営している事業者の皆様にとっては、集客に直結するだけに無視できない問題です。
私も日々お客様の順位変動を見ていて「またか...」と思うことが多々あります。ただ、闇雲に不安になっても仕方がないので、公式情報をもとに「実際に何が起きているのか」「どう対応すべきか」を整理することが大切だと考えています。
この記事では、2025年に実施された最新のコアアップデートの概要から、AI検索時代の新常識まで、現場で支援している立場から率直にお伝えします。業界の綺麗ごとは抜きにして、本当に必要な情報だけをピックアップしました。

2025年最新コアアップデート概要

June 2025 Core Update(2025年6月)の詳細
2025年6月30日午後11時37分(日本時間)、GoogleはJune 2025 Core Updateの展開を開始しました。前回の3月から約3ヶ月ぶりのアップデートで、今回は展開完了まで最大3週間を要する予定とされていましたが、7月17日に完了しています。

Google公式の説明によると、"あらゆる種類のサイトから検索するユーザーにとって、より関連性の高い、満足度の高いコンテンツを表示するために設計された定期的なアップデート"(※1)とのことです。
つまり、特別な内容ではなく通常のコアアップデートということですね。しかし、現場で見ている限り、実際の影響はそう単純ではありません。
March 2025 Core Update(2025年3月)の特徴
2025年3月14日に開始されたMarch 2025 Core Updateは約2週間で完了しています。こちらも通常のアップデートとされていますが、重要なのは同時期に行われた変更です。
特に注目すべきはスパムポリシーの更新が同時に行われ、「悪用された評判に関する新しいポリシー」が導入された点です。これにより、サードパーティコンテンツの悪用が明確にスパム行為として定義されました。
2024年からの流れと継続性
2024年は計4回のコアアップデートが実施されており、3月、8月、11月、12月と高頻度で行われています。この傾向を見ると、Googleがより積極的にアルゴリズムの調整を行っていることがわかります。

AI検索時代の新常識とAI Overviewの激増

AI Overviewの表示激増の実態
正直、これが今回最も重要な変化だと思っています。2024年9月時点では35.6%だったAI Overviewの表示率が、2025年4月現在では81%にまで上昇している状況です。
特にKnowクエリ(特定の事柄に関する情報を知りたいというユーザーの検索意図)ではほぼすべてに表示されるようになっています。これは単なる機能追加ではなく、検索体験の根本的な変化を意味します。

上記のように、knowクエリではないbuyクエリでも表示がされるようになってきています。右下に抜粋されているコラムは2025年6月27日が公開日ですから、かなり最新の状態を取得していることが伺えます。
実店舗・EC事業者への影響
AI Overviewが表示されると、従来の検索結果よりも下部に押し下げられることになります。つまり、1位を取れていても以前ほどクリック率が見込めない可能性があります。(ゼロクリック検索)
ただ、AI Overviewに引用されることで、逆に権威性や信頼性の証明になるケースもありますし、地道にコンテンツ改善を続けてきたサイトが再評価された事例もあります。
アルゴリズムに振り回されるのではなく、「最終的にどうなっているのが理想か」という観点から施策を逆算しましょう。
AIO(AI検索最適化)対策の必要性
従来のSEO対策に加えて、AIO対策が不可欠になってきています。具体的には:
- AIが理解しやすい構造化データの実装
- 明確で簡潔な回答形式のコンテンツ作成
- 権威性のあるソースからの引用
これらは従来のSEOの延長線上にあるため、基本をしっかり押さえていれば過度に心配する必要はありません。

スパム対策の強化とペナルティ傾向

2024年12月スパムアップデートの影響継続
2024年12月にはスパムアップデートが実施されたこともあり、2024年3月から続くスパム行為へのペナルティをGoogleは厳しく行っている状況です。
「サイト評判の悪用」への厳格対応
サイト評判の悪用に対する制裁について、Googleは「手動による対策からおこなっている」と発表しています。いわゆるParasite SEO(権威性の高いサイトでの関係のないコンテンツ掲載)への取り締まりが本格化しています。
実際に取るべき対策
正直に言うと、スパム対策は「やってはいけないことをやらない」に尽きます。
具体的には
- 事業と関係のないコンテンツの大量作成を避ける
- AI生成コンテンツを使用する場合は人間による品質チェックを徹底
- 他サイトのコンテンツの丸写しや過度のリライトをしない
当たり前のことですが、これが確実に効果的です。
E-E-A-T重視の継続と専門性評価

経験・専門性・権威性・信頼性の重要性
E-E-A-T(経験、専門知識、権威性、信頼性)の重要性が再認識され、専門的で信頼のおける情報源を提供するサイトが上位にランクインする傾向が強まりました。
これは理論的な話ではなく、実際にお客様のサイトでも専門性の高いコンテンツが評価されているケースを多数確認しています。
実店舗・EC事業者が示すべき専門性
飲食店なら料理や食材への深い知識、美容院なら最新のトレンドや技術、ECならその商品分野での専門知識。こうした「その事業だからこそ語れること」が重要になっています。
単に商品を紹介するだけでなく、「なぜその商品を選んだのか」「どんな想いで提供しているのか」といった背景も含めて発信することが効果的です。
ECも実店舗も気づかぬうちに競合が参入しているケースが多いです。競合は先駆者である「あなたのお店」を徹底的に見ています。そこにプラスのエッセンスを加えてリリースしている可能性が高いので、放置したままの「aboutページ」や「conseptページ」は今一度見直してみてくださいね。
著者情報と運営者情報の明確化
著者の専門性をアピールしつつ、正確で信頼性のある情報を提供しましょうというのがGoogle公式の見解です。
具体的には
- 記事の著者名・経歴の明記
- 会社情報・連絡先の充実
- 専門資格や実績の記載
これらは検索エンジンだけでなく、ユーザーからの信頼獲得にも直結します。
大手ドメインと中小事業者の競争環境変化

大手企業ドメインの優位性に変化
興味深いのは、大手企業のドメインは引き続き高評価を取りやすい傾向はあるが、若干薄まっているという分析です。これは中小事業者にとっては朗報ではないでしょうか。
ビッグワードでの多様性増加
ビッグワードでの検索結果において、上位ページの多様性が増している傾向も確認されています。つまり、大手だけが上位を独占する状況から、質の高いコンテンツを提供する中小サイトにもチャンスが広がっています。
中小事業者が勝つための戦略
過去の網羅的なコンテンツ戦略だけでは通用しなくなってきています。Googleは、そのWebサイトや企業は何者なのか、どういうジャンルと関連しているのかを重視しているため、専門性に特化した戦略が重要です。
つまり、「〇〇の専門店として認知される」ことが、大手に対抗する有効な手段になっています。
企業としての在り方のみではなく、弊社のようなまだ小さい会社やフリーランスの方は「とにかく会話の登場人物になる」ことが重要なんですよね。
私の場合は「元々ホストやってたwebの伊藤くん」でお話いただくケースが多いです。自分で言うのもなんですがとても覚えやすいですよね。「フリーランスでやってるSEOの人」なんて無数にいるわけですから、特殊なバックボーンがなかったとしても小さな領域で第一想起されるような「ヒトコト自己紹介」を用意しておくとブランディングしやすいのかなと思います。

実務的な対応策と今後の方針

順位変動への適切な対応
コアアップデート期間中は一喜一憂しないことが重要です。何かサイトに変更を加えるなら、「長期的に持続可能で、ユーザーにとって意味のある本質的な改善か?」を考えるようにしましょう。
私がお客様によくお伝えするのは「アップデート直後の1週間は様子を見る」ということです。初期の変動は最終的に落ち着くことも多いためです。
コンテンツ品質の根本的見直し
検索意図とコンテンツの関連性が強化され、検索キーワードとの関連性が評価基準となっています。つまり、ユーザーが本当に求めている答えを提供できているかが問われています。
具体的なチェックポイント:
- 検索キーワードに対する適切な回答になっているか
- 情報が最新で正確か
- ユーザーの疑問を解決できているか
技術的な基盤整備
モバイル対応やサイトの読み込み速度の改善、良質なバックリンクの獲得もSEO対策として不可欠です。
これらは地味ですが確実に効果があります:
- Core Web Vitalsの改善
- モバイルファーストインデックス対応
- 内部リンク構造の最適化
AI時代を見据えた準備
今後はSEO対策だけでなく、AIO対策も重要になってきます。ただし、基本は同じで「ユーザーにとって価値のあるコンテンツ」を作ることです。
AI Overviewに表示されやすくするためには:
- 簡潔で明確な答えを冒頭に配置
- 構造化データの活用
- 信頼性の高い情報源として認識される運営
まとめと今後の展望

2025年の傾向から読み取れること
今年のコアアップデートを総合すると、Googleは「本当にユーザーの役に立つコンテンツ」により重点を置いてきています。AI Overviewの普及も含めて、検索体験の質的向上が最優先されています。
事業者が取るべき基本姿勢
業界の悪しき慣習に流されず、お客様にとって本当に価値のある情報発信を続けることが最も重要です。これは弊社の創業理念でもありますが、結果的にSEOにも好影響をもたらします。
継続的な情報収集の重要性
コアアップデートは今後も定期的に実施されます。Google公式X(旧Twitter)で事前に告知されるため、常に最新情報をチェックすることが重要です。
ただし、情報収集に時間を取られすぎて本業が疎かになっては本末転倒です。月に1度程度、業界動向をチェックする習慣をつけることをお勧めします。
当社では、こうした最新情報を踏まえた支援を行っています。「自社サイトの状況が心配」「対策の優先順位がわからない」といった方は、お気軽にご相談ください。アクションプランの策定とスケジュール組みまでは無料で実施していますので、まずは現状把握から始めてみませんか。
※1 出典URL